マメな人

長かった水稲の種まきから育苗、田植えも今日で一段落。


少しだけ張り詰めていたモノが胸からスッと降りていくように安堵しました。

とはいっても、日々、稲は成長し雑草も生えてきた所もあれば、これからの水管理や防除、その他の農作物の収穫、定植など目白押し。週末を過ぎればまた、忙しい日々がやってきます。


今日は、仕事終わりに田んぼの水の様子を見に行く道すがら近所のおじさんに

クローバーをもらいました。

4つ葉のクローバーかと思いよくよく見てみると

なんと5つ葉のクローバーでした!!

(おじさんも気づいておらず)


農業の専門的な話になりますがクローバー等のマメ科の植物は、唯一空気中の窒素から窒素化合物を取り入れることが出来ます。これを窒素固定といいます。詳しく言えば、マメ科の植物の根には「根粒菌」という細菌が住み着いており、これが窒素固定を行い、窒素化合物を生成することで植物がそれを取り入れます。そのかわりに植物からは光合成産物を受け取る、という共生状態を保っています。


何もしなくてもはびこる雑草を見てみるとマメ科の植物がいかに多いことがわかります。

草刈りの天敵もマメ科植物が多いです。(からみついてきます。。。)

けれど、その性質を利用し、マメ科植物を畑や田んぼの農作物を作る前に茂らせ、すき込むと肥料になる。

と言う利点もあります。(カバークロップ)

化学肥料がない時代は、堆肥の他にこういった植物が肥料としても重宝されていたそうです。

農業は奥が深く、(といってもあらゆる職種はどれも奥が深いですが)知れば知るほどこの小さな田舎にある田の構造、自然界の物質の流れ、ひいては地球全体の自然サイクルを知ることができ、その知識や経験を持って、また1枚の田や畑をどうすればよりよくできるか。という循環にもつながるかと思います。(勉強はまだまだたりていませんが、、)


もらった5つ葉のクローバーの様に、自身の土台を大きくするカバークロップ(知恵や知識)を取り込み、1百姓として育ったならばそれを誰かに分け与え、時に分けて貰いながら、マメ科植物のようにあらゆるものと共生していけるマメな人になりたいものです。

(マメのように厄介者にならないように気をつけながら、、、。)


そういえば、出雲弁には相手を気遣う言葉に「まめなかね?(元気ですか?)」

と言う言葉があります。以上余談でした。







橋波アグリサンシャイン

農事組合法人橋波アグリサンシャインは、神話の国 島根県出雲市佐田町橋波地区において、中山間地域農業の活性化をめざして活動を行っています。 橋波地区は、出雲市の最南西部に位置する標高200mの自然豊かな中山間地域で美味しまね認証を受けて、米とほうれん草を栽培しています。

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